セリーヌリッチinfo
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長い入院生活。手術も何度もしたが、なかなか治らない。そんなある日、「新しい薬があるんですが、ためしてみましょうか」と医者にいわれたら、たいがいの患者やその家族は「お願いします」といってしまうだろう。ところが、医者がそういうときは用心したほうがいい。その新しい薬とは、まだ厚生省の認可前の試験段階のものである場合もあるのだ。患者としては「今まで飲んでいたのとは違う」新しい薬、と思うが、実際は「まだできたばかりで実験段階にある」新しい薬なのである。ほかのモノならば、新製品にとびつくのもいいが、薬だけはよしたほうがいい。古くはサリドマイドとかスモンなど、薬が原因の病気、障害は多い。それというのもっどんなに実験を繰り返しても、どんな効き目があり、どんな副作用があるかは、結局は本当に使ってみないと分からない点が多いからだ。もちろん危険な薬が出回らないために、厚生省の認可のない薬は売ってはいけないのだが、その例外がある。厚生省が審査をするためには、製薬会社は多くのデータを提出しなければならない。それには、動物実験の結果ももちろんあるが、やはり実際に人間にも使ってみて、その効き目、副作用を調べる必要がある。そこで、病院に頼み試験的に患者に投与してみる。悪くいえば人体実験で、その段階の薬を治験薬という。